テスラの2026年年次株主総会が開催され、イーロン・マスクCEOへの報酬パッケージ承認と、人型ロボット「Optimus(オプティマス)」の最新デモが大きな注目を集めた。株主の75%以上がマスクの報酬案に賛成票を投じ、舞台では最新バージョンのOptimus V2.5が自律的に歩き、手を振り、ダンスを披露した。
マスクへの最大1兆ドル報酬が可決
承認された報酬パッケージは、テスラ調整済み総資本の約12%に相当する4億2,370万株の制限付き株式を12段階の条件達成に応じて付与する仕組みだ。最終的な行使額は時価総額850兆円超を達成した場合に最大で約1兆ドルに達する。解除条件には「FSD利用者1,000万人」「自動車2,000万台販売」「ロボタクシー100万台稼働」「Optimus100万体生産」などが設定されている。これにより将来的なマスクの持ち株比率は25%を超える可能性がある。
Optimus V2.5が実演、V3は2026年量産へ
舞台上のOptimus V2.5は、人間の補助を受けることなく自律的に歩行・対話・ダンスを行い、会場を沸かせた。次世代のV3は2026年内に量産を開始する予定で、より人間に近い外見と自律的な判断・作業能力を備えるとされる。生産計画はフリーモント工場でまず年産100万体を目指し、テキサスでは数千万体規模に、最終的には年産1億体まで拡大する構想だ。1体の目標価格は量産時に2万ドル以下を目指す。
Cybercab・Semi・AIチップも2026年の軸
Cybercab(サイバーキャブ)はテキサスのギガファクトリーで2026年4月から量産開始、テスラSemiは同年内にネバダで生産する計画だ。また新型AIチップ「AI5」の詳細も公表され、前世代AI4比でメモリ9倍・演算効率10倍・総合性能50倍、NVIDIAのBlackwellチップの3分の1の消費電力・10分の1以下のコストとされる。
テスラは2026年を「Cybercab・Semi・Optimus V3すべてが量産に入る年」と位置づけており、自動車企業からロボット・AIプラットフォーム企業への転換を本格的に進める局面に入った。これらの計画が計画どおりに実現するかどうかが、マスクへの高額報酬の正当性を問う試金石にもなる。

