テスラが2026年第1四半期、純粋な電気自動車(BEV)の世界販売でBYDを上回り、首位の座を奪還した。テスラの納車台数は358,023台(前年同期比+6.5%)に対し、BYDは310,389台(同-25.5%)と大幅に落ち込んだ。2025年通年でBYDに首位を明け渡していたテスラが、わずか1四半期で逆転した形だ。
BYDを直撃した中国の政策変更
BYDが急落した最大の要因は、中国政府のEV優遇政策の縮小だ。従来EVに適用されていた購入税の免除が廃止され、2026年から5%の税が課されるようになった。また補助金の上限も大幅に引き下げられ、買い替えインセンティブ制度も終了した。さらに価格競争を抑制するため、製造原価を下回る販売を禁止するルールも導入された。これら一連の政策変更がBYDの需要を直撃した。
一方でテスラは中国での販売が堅調に推移した。上海工場からの出荷は213,398台と全体の約60%を占め、1〜2月の中国向け販売は前年比35%増を記録している。
「首位」の意味合いには注意が必要
ただし数字の読み方には留意が必要だ。BYDの販売総数は695,772台で、これはプラグインハイブリッド(PHEV)を含む数字だ。テスラがBEVのみに絞った比較で上回ったとはいえ、全販売台数ではBYDが依然として大きくリードしている。テスラがModel 3・Model Yの2モデルに集中する一方、BYDは幅広い車種ラインナップを持ち、中長期的な競争力は高い。
Q1の逆転は、補助金・税制という外部環境の変化によるところが大きい。政策が安定した局面でどちらが優勢になるかは、まだ見えていない。テスラが真の実力でリードを維持できるかが、2026年後半の焦点となる。
参考:Tesla Reclaims World's Top EV Spot After BYD Sales Plummet 25%

