テスラ、3列6人乗りModel Y Lを米国発売 価格6.1万ドル

テスラが3列シート6人乗りの大型SUV「Model Y L」を、ついに米国とプエルトリコで発売した。まずは装備を充実させた「Launch Series」を61,990ドルで用意し、オンラインで注文できる。EPA推計の航続距離は325マイル(約523km)とされる。当ブログでは6月30日に豪州・ニュージーランドでの発売を伝えたが、今回は米国市場という新たな一歩に焦点を当てて整理する。

米国価格は61,990ドル、上位モデルの位置づけ

米国版Model Y Lの最大の注目点は、その価格設定だ。61,990ドルという値付けは、テスラ自身が「Model Y Performance(57,990ドル)より4,000ドル高い」と位置づけている。さらに、後輪駆動のベースグレードであるModel Y(39,990ドル)と比べると、およそ22,000ドルも高い水準にある。つまりModel Y Lは、標準的なModel Yを買い替えるための廉価版ではなく、より多くの乗員と快適性を求める層に向けた上位モデルという位置づけになる。今回発売されたLaunch Seriesは、フル装備の全輪駆動(AWD)仕様である。

車体は標準のModel Yを引き伸ばした設計だ。ホイールベースは150mm(5.9インチ)延ばされて3,040mmとなり、全長もおよそ180mm(7インチ)拡大された。この延長によって、Model Yでは難しかった3列目シートを備え、2+2+2の6人乗りレイアウトを実現している。カーゴスペースは89立方フィート(約2,520リットル)を確保する。

6人乗りの内装と最新デジタル装備

室内の作り込みも上位モデルらしい。2列目には独立したキャプテンシート(左右分割の1人掛けシート)を採用し、シートヒーターとベンチレーション、電動アームレスト、ワンタッチで折りたためる機構を備える。3列目にもシートヒーターと電動リクライニング、そしてチャイルドシート用のアンカーが用意され、後席まで実用性に配慮されている。快適装備としては、アダプティブダンパー(路面に応じて減衰力を変える可変ダンパー)、前後で異なるサイズを組み合わせたスタッガードタイヤ、遮音性を高めたアコースティックガラスなどが与えられる。

デジタル装備も見どころだ。19スピーカーのオーディオシステム、2列目向けの8インチタッチスクリーン、50Wの冷却機能付きワイヤレス充電パッドを搭載する。さらに、テスラの運転支援機能であるFSD Supervised(監視付き完全自動運転)に、xAIの対話型AI「Grok」を統合している点も、最新世代のテスラらしい特徴といえる。

走行性能では、大型化しながらも0-60mph(約97km/h)加速を4.4秒でこなすとされ、AWDによる余裕のある動力性能を持つ。航続距離は前述の通りEPA推計で325マイルだ。3列シートの大型SUVでありながら、テスラらしい加速性能と実用的な航続を両立させている。

ファミリー層の取り込みを狙う一手

なお、米国市場向けModel Y Lがどこで生産されるのかについて、元記事では明記されていない。米国での納車時期など、生産・デリバリーに関する詳細も今回の記事では確認できなかった。

Model Y Lの米国投入は、テスラが3列シートを求めるファミリー層や、より広い室内空間を望むユーザーの取り込みを狙う動きといえる。すでに豪州・ニュージーランドで先行して展開されていたが、最大市場の一つである米国に加わったことで、Model Yのラインアップは一段と幅広くなった。日本を含む他地域への展開や、米国での納車開始のタイミングが今後の注目点となる。価格帯は決して安くないが、6人乗りのニーズにテスラがどう応えていくのか、続報を待ちたい。

参考:Tesla launches Model Y L in the US for $61,990(Electrek、2026年7月2日)