テスラ中国、1〜9月は国内小売12%減・輸出2倍(CPCA)

テスラの中国事業で、国内販売と輸出の比重が大きく入れ替わっている。中国乗用車協会(CPCA)のデータでは、2026年1〜9月の国内小売は前年同期比11.9%減となった。一方、上海ギガファクトリーからの輸出は前年同期比108%増で、約2倍に膨らんだ。

国内小売は11.9%減、輸出は108%増

CPCAによると、2026年1〜9月のテスラの中国国内小売は38万1,088台だった。前年同期の43万2,704台から11.9%減である。少なくとも過去4年で、1〜9月として最も少ない。2024年の同期(46万203台)と比べると17%少ない。

一方、同期間の輸出は36万1,972台で、前年同期の17万3,660台から108%増えた。国内向けと輸出を合わせた卸売台数は74万3,060台で、22.5%増である。卸売に占める輸出の割合は、29%から49%に上昇した。この輸出台数は、2023年(34万4,078台)、2024年(25万9,548台)、2025年(22万6,034台)の各年間実績をすでに上回っている。

7〜9月期は国内の落ち込みが市場全体より大きい

四半期で見ると、7〜9月期の中国国内小売は16%減の14万2,133台だった。7月は33%減、9月は6万4,837台で四半期中最も多かったものの、9.4%減だった。新エネルギー車(NEV)市場全体の小売は、中国政府が1月1日に購入税の免税措置を半減させて以降、1〜9月で12.8%減っている。7〜9月期は市場全体が約10%減で、テスラの落ち込みはこれより大きかった。

卸売は7月に過去最高の9万3,579台を記録するなど堅調に見える。ただ、その成長は輸出によるもので、国内の弱さを覆い隠している。7〜9月期の上海の卸売台数は27万5,111台で、テスラの世界納車台数48万6,532台の57%を占めた。中国の購入者が占める割合は29%だった。

輸出VAT還付率は2027年4月に13%から9%へ

輸出には新たな逆風も出てきた。中国財政部と国家税務総局は、NEV(電気自動車とプラグインハイブリッド車)の輸出に対する増値税(VAT)の還付率について、引き下げを発表した。2027年4月1日に13%から9%へ下がる。適用は通関申告書の輸出日で判断される。中国の輸出業者は製品が国外に出るとVATの還付を受けられる。還付されない分は、自動車メーカーの負担となる。

出典記事の筆者の試算(テスラの公表値ではない)では、モデル3とモデルYの平均輸出額を約22万元とすると、1台あたり約8,800元(約1,235ドル)の負担増になる。年間約48万台を輸出すれば、年約6億ドルとなる。中国汽車工業協会(CAAM)によれば、中国は1〜9月にNEVを400万台超輸出しており、他メーカーも同じコストに直面する。

上海ギガファクトリーは、国内需要の落ち込みを輸出で補う構図になっている。還付率の引き下げは2027年4月1日からだ。出典記事の筆者は、メーカーが2026年第4四半期と2027年第1四半期に輸出を前倒しし、卸売台数を押し上げる可能性があるとみている。

参考:Tesla's China business is flipping: sales down 12%, exports double