テスラの欧州向けSemi、航続550km・800kW充電

テスラの欧州部門が、大型電動トラック「Semi」の欧州仕様を公表した。ドイツ・ハノーバーで開催される商用車展示会「IAA Transportation」での正式発表を前に、航続距離や充電性能などの主要スペックが明らかになった。

テスラ欧州は2026年9月11日、X(旧Twitter)で欧州向けSemiの仕様を発表した。IAA Transportationは9月15日から20日にかけてハノーバーで開催される予定で、今回の投稿はその正式ローンチに先立つ形となる。

満載時航続550km、800kW急速充電に対応

公表されたスペックによると、欧州向けSemiは満載時(総重量40トン)で最大550kmの航続距離を実現する。エネルギー消費効率は1kWhあたり1kmだという。充電については、テスラの急速充電設備「メガチャージャー」を使い最大800kWでの充電に対応し、30分でおよそ60%の航続距離を回復できるとしている。車両の付帯設備としては、最大25kWの出力を持つePTO(電動パワーテイクオフ)を備える。車両総重量は40トン、車体自体の重量は9,100kgとされている。

これは北米向けSemiの仕様とは異なる。北米版は航続距離500マイル(約805km)、充電性能は最大1.2MWで30分に約70%を回復するとされ、車体重量は約23,000ポンド(約10,400kg)である。欧州版は北米版に比べて航続距離・充電速度ともにやや控えめな数値となっている。

一方で、価格設定や発売時期については依然として公表されていない。また、欧州向けSemiがネバダ州のギガファクトリーから輸入されるのか、それともテスラのベルリン工場で生産されるのかも明らかになっていない。

欧州の電動トラック市場、既存勢との競争へ

欧州の大型電動トラック市場では、メルセデス・ベンツ、ボルボ、MAN、スカニア、DAF、ルノーといった既存メーカーが既にバッテリー電動トラックを販売しており、サービス網も整備されている。例えばメルセデス・ベンツの「eActros 600」は、600kWhの電池を搭載し約500kmの航続距離を実現しているという。

テスラのSemiは今後、こうした欧州の既存プレーヤーとの競争に直面することになる。価格や発売時期、生産拠点といった詳細情報の公表が待たれる。

参考:Tesla Reveals European Semi Specs: 550 km Range, 800 kW Charging