マスクの過激言動が再び加速、テスラ株が1日で20兆円下落

テスラCEOイーロン・マスクが2026年に入り、X(旧Twitter)上での過激な言動をエスカレートさせている。その影響はテスラのブランドと株価に深刻なダメージを与えており、EV業界全体に波紋を広げている。

1週間で崩れた「反省」、問題発言が連続

7月23日、マスクは英誌エコノミストのインタビューで「政治に関与しすぎた。正直に言えば、熱くなりすぎた」と認めた。しかしその反省はわずか1週間ほどで終わり、問題発言が続いた。

7月25日には「再移民(remigration)」—民族に基づく強制送還を意味する極右用語—を支持する投稿に賛同し、「移民送還に反対する者は裏切り者だ」と返信。その投稿は310万回表示された。ニューヨーク市長候補のゾーラン・マムダニ氏を標的にした投稿は850万回表示されるなど、炎上が続いた。7月29日には「富裕層に複数票を与え年金受給者の投票権を剥奪する」制度を称賛し、民主主義への疑義も示した。なお、自社のAIツール「Grok」が公開の場でマスク自身の投稿をファクトチェックする場面もあった。xAI社は7月28日、AIが生成した非合意的な性的画像を規制するミネソタ州法に対して訴訟を起こしている。

テスラの販売と株価への打撃

ビジネス面への影響も深刻だ。ある調査では、マスクの政治活動により米国内のテスラ販売が100万台超失われたと試算されている。2026年第2四半期の決算発表後には株価が1日で1400億ドル(約20兆円)下落した。

マスクの言動がテスラのブランド毀損に直結しているのは明らかであり、2026年中間選挙に向けて2億6000万ドル超の政治資金投入が計画されている現状は、さらなるリスクをはらんでいる。EVメーカーとしての実績があるにもかかわらず、経営トップの行動が企業価値を損なう構図は、投資家にとっても見過ごせない問題だ。

参考:Tesla's Elon Musk Is Having a Generational Meltdown in 2026