中国のEV(電気自動車)大手BYDが、グローバル市場での存在感をさらに強めている。2025年の新エネルギー車(NEV)販売台数は460万台を超え、海外販売が初めて100万台を突破した。2026年上半期は輸出が前年比70%超増という驚異的なペースで拡大しており、BYDの戦略転換が鮮明になっている。
BEVが大幅増、モデル別ではBYD宋がトップ
BYDの2025年総販売台数は460万2,436台(前年比7.73%増)だった。車種別では、バッテリー電気自動車(BEV)が225万台(同27.86%増)と大きく伸びた一方、プラグインハイブリッド(PHEV)は228万台(同7.91%減)とやや減少した。モデル別ではBYD宋(ソング)が78万台でトップ、秦(チン)が66万台、海鷗(シーガル)が52万台と続く。
欧州で急成長、輸出の収益率も国内を上回る
地域別では構造変化が顕著だ。中国国内市場は2025年に約355万台を販売したが、2026年上半期は前年比39.6%減と大幅に落ち込んでいる。激しい価格競争と補助金縮小が国内市場を圧迫している。これに対し海外販売は2026年上半期に79万2,256台(前年比70.7%増)と急拡大し、2026年6月には月間輸出が17万5,349台の過去最高を更新した。これは月間販売の43%にあたる。
欧州市場での躍進も際立つ。2026年上半期の欧州販売は13万5,307台(市場シェア2.3%)に達した。ドイツでは上半期だけで2万6,264台(前年比318%増)を販売、フランスでは2026年6月単月で前年比398%増を記録した。英国も2025年通年5万台超と堅調だ。海外市場の粗利益率は28.1%と、中国国内(17.2%)を大きく上回っており、輸出拡大がBYDの収益構造を支えている。
BYDは国内市場の減速を輸出と高付加価値化で補う戦略へシフトしている。プレミアムブランドの仰望(ヤンワン)や騰勢(デンツァ)も成長を続けており、2026年の販売目標は500〜550万台と強気だ。価格競争が続く中国市場に依存しないビジネスモデルの構築が、今後のBYDの成長を左右する鍵となるだろう。
参考:BYD Sales by Model and Country Statistics — July 2026 Update

