テスラ2026.26更新、車内でGrok音声操作が可能に

テスラの年央ソフトウェアアップデート「2026.26 サマーアップデート」が、世界中の顧客車両へ配信され始めた。目玉は車内のAIアシスタント「Grok」による音声操作だ。ただしテスラの車両群はモデル・改良版・ハードウェア世代・地域が入り組んでおり、機能ごとに対応可否が異なる。ここでは何がどの車に届くのかを整理する。

今回の配信は段階展開の予告ではなく、すでに実際に各車両へ配信中である。ただし個々の機能には地域やハードウェアの条件が付く。

Grokによる音声操作、AMD Ryzen車に新機能が集中

最大の注目機能が、Grokによる車両操作だ。オーナーはチャットボットに話しかけるだけで、電話の発信、音楽の検索・再生、車内空調の調整、設定メニューの操作ができる。この機能はAMD Ryzenを搭載した車両に限定され、北米・欧州・一部アジア市場で利用可能となる。あわせてウェイクワード「Hey Grok」が対応地域を拡大した。なお記事は、地域制限以外にサブスクリプションやアカウントの条件は明記していない。

AMD Ryzen搭載車向けにはほかにも機能が集まる。駐車中にTeams・Meet・Discordを使ったビデオ通話がWebブラウザでできるようになるほか、歌詞のタイミング表示・音程インジケーター・リアルタイム採点を備えた「Caraoke(カラオケ)」、Unreal Engineによる照明改善(塗装色の再現精度やアバターの映り込み向上)も加わる。

ナビと実用機能は幅広いモデルへ、モデル別の追加機能も

ナビゲーション系の改良は幅広いモデルが対象だ。よく通る経路を優先する「Preferred Routes」は全モデルのIntel・AMD搭載車が対象だが、米国のみ。ジムや学校など頻繁に訪れる場所への自動経路計画も全モデル対象で、こちらは多くの地域で利用できる。スーパーチャージャーを施設名で検索する機能は全モデル・全ハードウェア・全世界で使える。

このほか全モデル向けには、モバイルアプリからの独自ラッピング(スキン)アップロード(アプリv4.59.0以降が必要)、走行中のカメラ映像へのフルアクセス、出発前に目標到達バッテリー残量を設定する機能(アプリv4.58.0以降が必要)などが用意される。Apple Musicの曲キュー登録はプレミアムコネクティビティが必要だ。

一部モデル限定の機能もある。トラクションコントロールの各モード(Auto/滑りやすい路面/Stuck Assist)は2024年以降のModel 3が対象。ウェルカムアニメーションは2024年以降のModel 3と刷新版Model Yが対象で、エントリー/プレミアムはTESLAロゴが光り、パフォーマンスはLudicrousの速度演出を表示する。自動運転表示のカメラズーム調整はModel S/Xは全車、Model 3/Yは一部が対象となる。リアディスプレイのタッチロックは、後席画面を備える全車が対象だ。

新しいAI機能や高度なグラフィックスは総じてAMD Ryzen搭載の新しい車両に集中し、Intel搭載の旧世代車はナビや基本操作、実用機能にとどまる。同じ「2026.26」でも、手元の車が何を受け取るかはモデルと車載コンピューターの世代次第となる。自分の車の対応状況を確認したうえで、配信を待ちたい。

参考:Tesla 2026.26 Summer Update: What Each Model and Hardware Gets