アンソロピック売上115億ドル、IPO評価額2兆ドル観測

AI開発企業アンソロピック(Anthropic)の2026年第2四半期売上高が、115億ドルを超えたことが分かった。前年同期比で約14倍という急成長であり、同社は新規株式公開(IPO)に向けた準備も進めているとされる。ブルームバーグ・ニュースの報道をCNBCが伝えた。

売上高115億ドル、前年比14倍の急成長

ブルームバーグが投資家向け資料を基に報じたところによると、アンソロピックの2026年第2四半期(4〜6月期)売上高は115億ドルに達した。前年同期の7億8700万ドルからは約14倍、率にして1360%の増加である。第1四半期の47億3000万ドルからも倍増しており、上半期の合計売上高は162億ドルに上る。

年間換算の売上ペース(ランレート)は2026年5月時点で470億ドルを突破した。2025年末時点の約90億ドルから半年足らずで5倍以上に膨らんだ計算になる。売上の内訳では、API(アプリケーション・プログラミング・インターフェース)提供と法人向け契約が全体の約8割を占める。プログラミング支援サービス「Claude Code」は、5月時点で年間換算80億ドルのランレートを突破したという。

収益性も改善している。第2四半期は調整後営業利益が黒字に転じ、API事業の粗利益率は80%を上回った。ただし、これらの数値は速報値であり未監査で、今後修正される可能性がある。同社は下半期にデータセンターへの投資が拡大するとしている。そのため、現在の高成長ペースを維持できるとは限らないという。

IPO準備進む、評価額2兆ドルは投資家の観測にとどまる

こうした急成長を背景に、アンソロピックは6月、米証券取引委員会(SEC)に非公開の株式公開申請書類を提出したと報じられた。IPOは早ければ2026年10月にも実施される見通しで、主幹事にはモルガン・スタンレー、ゴールドマン・サックス、JPモルガン・チェースが名を連ねる。

投資家の間では評価額が2兆ドルに達するとの見方が出ている一方、一部アナリストからはその評価額を長期的に維持できるかどうか疑問視する声も上がっている。ただし2兆ドルという水準はあくまで投資家側の期待・観測にとどまり、アンソロピック自身が確定した目標ではない。同社幹部の間でも、評価額の具体的なレンジはまだ固まっていないとされる。発行株数や公開価格も未定である。なお同社は2028年の売上高について、1900億〜2000億ドルという見通しを示しているという。

アンソロピックの急成長は、生成AI市場における存在感の高まりを裏付けている。ただし今回の数値は未監査の速報値であり、下半期の投資拡大が成長ペースに影響する可能性もある。IPOの実施時期や評価額、発行条件はいずれも未確定であり、今後の正式発表が注目される。

参考:Anthropic revenue jumps to over $11.5 billion in Q2: report