テスラModel 3ベース車、在庫ゼロで納車2027年に延期

米フォーブス(Forbes)の報道によると、テスラの主力車種「Model 3」のベースグレードが2026年分の納車枠を使い切った。新規注文の納車予定は2027年1月〜3月にずれ込んでいる。一方で価格の高い上位グレードは秋の納車を維持しており、単純な需要拡大とは異なる背景が浮かび上がっている。

上位グレードは秋納車、ベースグレードだけ2027年へ

テスラの公式サイトによると、価格3万6990ドルのベースグレードModel 3は現在、納車予定が2027年1月〜3月と表示されている。対して価格4万2490ドルのプレミアムグレードは、カリフォルニア州で10月〜11月の納車予定を維持したままだ。上位グレードの方が早く手に入るという、通常とは逆転した状況になっている。

さらに、テスラの在庫ページでは過去数ヶ月にわたり、新車として登録された「新型」のModel 3およびModel Yの在庫がゼロの状態が続いているという。

「需要より在庫調整」 専門家が指摘するデータの実態

フォーブスの記者ブルック・クローザーズ(Brooke Crothers)氏は、この状況について「需要が引っ張られているというより、意図的な在庫調整に近い」と分析している。実際、調査会社コックス・オートモーティブ(Cox Automotive)のデータによると、今年第2四半期のModel 3納車台数は3万4944台だった。これは前年同期の4万8803台から28.4%の減少である。

連邦税額控除終了後、生産と納車の差が拡大

背景には、2025年9月に米国の連邦EV税額控除が終了した影響がある。控除終了後、テスラでは生産台数と納車台数の乖離が拡大した。2026年第1四半期には生産39万4611台に対し納車が34万1893台にとどまり、差は5万2718台に達した。第2四半期には生産44万2936台、納車46万7762台となり、約2万5000台分の在庫を圧縮して差を縮めた。

なお、テスラは今回のコメント依頼に応じなかったという。

今回の一件は、税額控除終了後のテスラが需要そのものより在庫水準の調整を優先している可能性を示す事例といえる。ベースグレードの購入を検討している読者は、納期が想定より長引く点に留意しておきたい。

参考:Tesla Base Model 3 Sold Out For 2026