EV市場

BYD新型セダン大漢、発売19日で4,000台を販売

BYDの新型フラッグシップEVセダン「Great Han(大漢)」が、発売からわずか19日で4,000台を販売した。航続距離は最大1,008km、充電は約9分で97%に達する。このペースが続けば、発売後初の通月で1万台超えもあり得るという。中国の高級セダン市場で何が起きているのか、スペックと販売状況を整理する。

王朝シリーズ初のDセグメント電動セダン

Great Hanは2026年10月13日に発売された。BYDの王朝(Dynasty)シリーズでは初となる、Dセグメントの完全電動フラッグシップセダンである。Dセグメントとは、欧州区分で大型の上級車を指す。

価格は3グレードで、235,900元(約35,000ドル)からだ。後輪駆動(RWD)の単モーター仕様と、四輪駆動(AWD)のデュアルモーター仕様が選べる。BYDは25万元(約37,500ドル)以上の中高級セダン市場での存在感を強調している。

1,000km級の航続距離と約9分の充電

航続距離は中国のCLTC基準で、RWDのPremiumが最大1,008km(626マイル)、AWDのFlagshipが最大880km(546マイル)である。全車に102.326kWhの第2世代ブレードバッテリー(Blade 2.0)を搭載する。

出力はRWDが370kW(496馬力)のモーター1基だ。AWDは前輪に200kW(268馬力)のモーターを加え、合計570kW(764馬力)となる。

充電性能も際立つ。残量10%から70%まで約5分、97%まで約9分で到達する。

車体は全長5,256mm、全幅1,999mm、全高1,510mm、ホイールベース3,130mmだ。テスラのModel SやLucid Airより大きく、ロングホイールベース版のメルセデス・ベンツSクラスに近いサイズである。

運転支援では、ルーフ搭載のLiDARと、BYDの先進運転支援システム「God's Eye B」を採用する。高速道路や市街地でのナビゲーション機能と、リモート自動駐車に対応する。

全グレード標準で、DiSus-A二室式エアサスペンション、後輪操舵、ゼロ・グラビティ・フロントシートも備える。

BYD全体は10月に過去最高を記録

同シリーズのフラッグシップSUV「Great Tang(大唐)」は、10月に14,000台を販売した。4か月連続で1万台を超えている。

BYD全体では、10月の電動車販売が30万台を超えて過去最高となった。これは米国の電気自動車の第3四半期全体の販売台数を上回る規模である。2026年10月までの累計は1,953,700台で、前年同期比6%増だ。

第2世代ブレードバッテリーと急速充電技術「Flash Charging」は3月から搭載が始まった。過去6か月は前年比で販売が伸びている。

Great Hanは、1,000km級の航続距離と超急速充電を、約35,000ドルからの価格で組み合わせた。BYDの高級路線を担う存在となりつつある。来月以降の通月販売で1万台を超えるかが、次の注目点だ。

参考:BYD's flagship luxury EV with 1,000+ km of range hits 4,000 sales in just 19 days