メルセデス新型GLA EV公開、航続657km・320kW充電対応

メルセデス・ベンツが新型コンパクトSUV「GLA」を公開した。注目は電気自動車(EV)仕様で、800Vアーキテクチャを採用し、WLTP基準で最大408マイル(657km)という長い航続距離を実現する。ボディも拡大され、車内空間や最新の車載システムを刷新した。CEOのオラ・ケレニウス氏は新型を「これまでで最も表現力豊かなGLA」と評する。EV普及の鍵を握るコンパクト級で、独プレミアムブランドはどこまで戦えるのか。

800Vで航続657km、10分で270km回復

新型GLAは、メルセデスのモジュラー設計「MMA(Mercedes Modular Architecture)」を採用する。同社が先行して投入したCLAやGLBに続くモデルだ。EV版は容量85kWhのバッテリーを両グレードに搭載する。航続距離はWLTP基準で最大408マイル(657km)、より厳しい米EPA推定では約350マイルとなる。

充電性能も高い。800Vの高電圧技術により、DC急速充電は最大320kWに対応する。わずか10分の充電で最大167マイル(270km)分を回復できる。

パワートレインは2種類だ。「250+」は268馬力で後輪駆動、上位の「350 4MATIC」は349馬力の四輪駆動となる。

ボディ拡大と車内システムの刷新

ボディの拡大も特徴である。ホイールベースは2.4インチ(約6.1cm)延び、全長基準で109.8インチとなった。これにより室内も広がり、後席の足元空間は最大1.5インチ、頭上空間は0.9インチ、前席足元も0.3インチ拡大した。数字は小さく見えるが、コンパクトSUVでは居住性を左右する差だ。

インテリアも一新された。「MBUXスーパースクリーン」は10.25インチのドライバー表示、14インチの中央スクリーン、14インチの助手席ディスプレイで構成される。さらにグーグルの車載AI「Google Cloud Automotive AI Agent」を統合し、パノラマガラスルーフを標準装備する。

米国での予想スタート価格は4万5000ドルとされる。ディーラーへの到着は2027年後半、モデルイヤーは2028年となる見込みだ。新型GLAはEV仕様に加え、ハイブリッド仕様も設定される。

新型GLAは、価格を抑えつつ400マイル超の航続と超急速充電を両立させた点で、コンパクトEV市場での競争力を高めた。日本を含む各国で販売価格や導入時期が今後の焦点となる。プレミアムブランドが量販クラスでどこまでEVを浸透させられるか、その試金石となりそうだ。

参考:The new Mercedes GLA EV is bigger, smarter, and has a range of over 400 miles