マスク氏、Tesla Cybercabの欧州展開に意欲を示す

テスラのロボタクシーサービス「Cybercab」がオースティンでの運行を続ける中、イーロン・マスクCEOがヨーロッパへの展開意欲を示した。次の市場候補として欧州が浮上しているが、規制上のハードルは高く、具体的なスケジュールはまだ示されていない。

オースティンで稼働中のCybercab

Cybercabは現在、テキサス州オースティン限定で数十台規模のフリートが稼働している。ハンドルもペダルも持たない2人乗りのこの車両は、テスラのFSD(完全自動運転)ソフトウェアのみで走行する。試乗した乗客からは「静かで滑らか、Waymoより洗練されている」との声が上がっている。

マスクが欧州展開に言及

ドイツのユーザーがSNSでドイツでの利用可能性を尋ねたところ、マスクは「できるだけ早く欧州でも提供できれば」と返答した。この発言は具体的な計画の表明ではなく、あくまで展開への意欲を示したものだとされている。テスラは欧州での展開都市・時期・規制申請の経路について正式な発表を行っていない。

欧州展開の課題

欧州での実現には複数の規制上の障壁がある。EUは米国のような自己認証制度を認めておらず、型式認証(タイプアプルーバル)が必要だ。自動化車両は年間1,500台の認証上限があり、無人でのロボタクシー運行は未承認の状態が続いている。監視付きFSDはオランダの認証を通じてEU数カ国で暫定承認を得ているが、無人運行には別途の規制クリアが求められる。マスク自身も過去に「政府の判断にある程度委ねざるを得ない」と述べていた。

欧州は世界最大級のEV市場の一つであり、Cybercabが展開できれば大きな事業機会となる。しかし規制の整備には時間がかかる見通しで、まずはオースティンでの実績を積み重ねながら、規制当局との対話を進めていくことになりそうだ。テスラの動向は欧州の自動運転政策にも影響を与える可能性があり、引き続き注目される。

参考:Elon Musk hints at Tesla Cybercab's next market