BYD「Xiao Di」発表、米国は輸入制限へ

中国の自動車大手BYDが、人型ロボット「Xiao Di」を正式に発表した。テスラの「Optimus」に対抗する新たな競合の登場として注目される一方、米連邦通信委員会(FCC)は中国製の新型人型ロボットに輸入制限をかける方針を承認したと報じられている。

店舗接客用ロボットとして始動

BYDは中国のビジネスメディアに対し、Xiao Diを2026年8月初旬に披露すると明らかにした。公式のティザーでは「8月初め、新しい友達があなたに会いたがっている」とだけ告知していた。7月末には削除されたSNS投稿から情報が漏れていたが、今回の発表で公式に確認された形だ。

Xiao Diは身長1.61メートル、体重58.5キログラムで、なめらかな動きが特徴だという。BYDは「単なるコンセプトではなく、完全に機能するプロトタイプだ」と強調している。用途は来店客の出迎え、電気自動車(EV)の説明、製品デモンストレーションの対応などで、各販売店に2〜3体を配置する計画だ。同社は人間の販売スタッフの代替ではなく、「顧客対応を支援する存在」と位置づけている。発表を受け、香港市場のBYD株は一時2%以上上昇した。

製造業のノウハウを持つBYDにとって、人型ロボット市場への参入は自然な流れとも言える。中国自動車業界内では競争が急速に激化しており、シャオペン(Xpeng)の「Iron」やチェリー(Chery)の「Aimoga」など、同様のロボットを開発する企業がすでに存在する。

米FCCが中国製ロボットに輸入制限を承認

一方、米国側の動きも見逃せない。記事によれば、FCCは2026年7月28日、中国製の新開発人型ロボットおよび接続型インバーターに対する厳格な輸入制限を承認したという。対象となるのは、これまで米国市場向けに未承認だった新モデルとされる。規制の根拠として、国家安全保障、自国のAI産業の保護、そして重要インフラへのスパイ活動やサイバーリスクの防止が挙げられている。この措置により、Xiao Diを含む中国製の新型人型ロボットにとって米国市場は事実上閉ざされた状態になった、と記事は伝えている。

FCCは通信機器などの輸入・承認を審査する米国の連邦規制機関で、日本の総務省に近い役割を持つ。今回の規制は通信機器の枠を越え、人型ロボットにまで審査対象を広げた点が特徴だ。

BYDのXiao Diは中国市場でのEV販売支援からスタートするが、Xpeng・Cheryなど競合の動きと合わせ、中国製人型ロボットの開発競争は今後さらに加速しそうだ。米国の輸入制限が続く限り、テスラのOptimusは少なくとも米国内では直接の競合から一定守られる形になるが、世界市場での攻防はこれから本格化するとみられる。

参考:BYD officially unveils AI robot Xiao Di: Tesla Optimus faces new rival as the U.S. blocks it